張り方の変遷

go for it ! では1年に1回程度「張り方の改善」を考察しています。
ストリングやフレームの進化や、プレースタイルの変化によって
適合する張り方が変わっていくからです。
ストリンガー歴25年ほどの澁谷スタイルの変遷をたどってみると
時代に合わせた工夫を重ねてきました。
<ストリンガー修業時代>
なるべく仕上がりがきれいに、正確に、迅速に張ることを心がける。
基本の張り方2本張り・クロスは上から張り下げる・ノットはトリプルで
大きめに
このころは西武スポーツ時代で、とにかく大量に張っていました。
毎日20本近く休みなく張り続ける内容で、張ってあるストリングを
外したり、軽い汚れ落としなど張る準備段階まではアシスタントの
若手に任せていました。
出回っていたラケットやストリングの種類もそれほど豊富ではなく、
売れ筋も決まっていた時代なので、同じフレーム同じストリングを
同じようなテンション・張り方で連続して5本くらいこなす感じ。
<ストリンガー協会時代>
プレーヤーに合わせて調整することを重視。マニアックなほどの
こだわったストリング選び、球飛びやスイートエリアの位置を好みで
変えるなど、あらゆる可能性を研究。
基本の張り方1本張り・クロスは下から上に張り上げ・緩みにくい
張り方を研究。
お店の勤務ではなかったため、限定した本数だけをたっぷりの
時間で張っていました。テストでモニターしてもらう感じです。
<go for it ! 初代店舗時代>
カウンセリング中心の接客でスタート。通常のショップと異なり、
じっくり相談、たっぷり工夫、満足できる仕上がりをテーマに開業。
ストリングに特化した「張り替え専門店」というスタイルのさきがけ。
面圧測定器を使用して、いつでも同じ仕上がりになるように工夫。
他店で張った状態でも同様なフィーリングを再現できるように進化。
すべてのラケットをプレーヤー仕様にチューンすることで、その人
専用の道具になる仕上げを追求。
基本の張り方1本張り・クロスは下から上に張り上げ・それ以外にも
リクエストに応じてバリエーションを増やす。
自分の店舗でお客さんの張り替えを受けるにあたって、次回来る
サイクルに個人差があっても(長い人は3年周期とか平気であるため)前回と同じ状態を再現することを重視しました。テンションシールも
導入して張り方データをストック。
<go for it ! 現店舗>
基本の張り方はアランザワールド変形・クロス上から下に。
以前にまして人によって張り方を積極的に変えるスタイル。
フレームの変形防止・振動防止・バランスチューン・グリップ加工・
グロメットカスタムなど、あらゆる方法で効果が実感できる
工夫を実行。
前店舗でできなかったゆとりのスペースがある店舗で、落ち着いて
カウンセリング。エアコンもない狭い劣悪な環境から脱却して
安心してお客さんを向かい入れることができるようになりました。
これからも一層精進して、満足してもらえる張り方を研究します。

張り方の変遷” に対して1件のコメントがあります。

  1. テニスコーチ より:

    いつも楽しみにブログ拝見しています♪澁谷ストリンガーに質問がありますm(_ _)mATW変形でストリンギングするさい、クロステンションを落とすか否か教えてくださいm(_ _)m

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