トアルソン「Pandora」買ってみた

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今年になって高価格帯のフレームを各社が模索しています。
ウイルソンのプロスタッフ97フェデラーモデルが39,000円。
プリンスのTeXtreme(テクストリーム)EMBLEM(エンブレム)
が42,000円。
ヨネックスのREGNA(レグナ)が43,000円。
それぞれ高性能素材などを使用してチャレンジしていますが
高価格帯の商品を求める消費者がいると判断したのでしょう。
世相的には高収入層が増えているかもしれませんが。
そして今回突きぬけた商品が登場しました。
トアルソンから発売されたPandoraパンドラ。
全世界で限定200本です。
グリップは2しかありません。
価格は7万円です…!
なんでこんな価格かというと作るのが大変だから。
なんと左右非対称のフレームです。
ラケット工場でも熟練の職人がいるところで、なおかつ
手間がえらくかかるのでコストがとても高いのが原因。
これを企画したのが澁谷が尊敬するフレーム開発屋さん。
ブリヂストンのラケットを初期から企画して、競技層に支持
されたモデルを生み出した人です。
今年からトアルソンに移って、制約なくフレーム作りを
することになりました。
20年ほど前にストリンガー協会の仕事で取材したときに
名器プロビーム開発についてお聞きしました。
当時のラケットで圧倒的プロモデルだったのがミッドサイズが
サンプラス使用プロスタ85と、オーバーサイズはチャン使用
プリグラ110。誰もが使いたがる頂点のラケットでした。
ウイルソンのプロスタッフは85や110、125などがありました。
プリグラ110好きな人がプロスタ110使うと打球感が柔らかすぎ。
プリンスのグラファイトにも90と110、125がありました。
プロスタ85好きな人がプリグラ90使うと硬く扱いにくい。
同じモデルでミッドとオーバーがそれぞれ使いやすいモデルが
理想だという発想から、プロビームはちゃんと打球感を揃えて
プロスタ派とプリグラ派からの乗り換えを促したのです。
いまだに打球感優先競技志向のX-BLADEへ受け継がれています。
好きなようにフレームを作っていいよ、と言われれば
一体どんなものができるのか。
それがこの驚愕の形状です。
まさに「パンドラの箱」を開けてしまったモデルです。
張ったレポートと打ったレポートを後日アップします。

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