プリンス「グラファイト」レストア
「昔の愛機を使えるようにしてください」と依頼されました。
おおっ旧式のプリグラではないですか!それも2本そろい。
一世を風靡した名器ですね。
初代はグロメットレス、持ちこまれたのはこの2代目で
ピングロメット装着されたモデルです。
フレーム形状はやや上広がりでブリッジがグリップ寄り。
グリップハンドルはシングルハンド用でやや短め、やや扁平な
握り具合です。これは台湾製。
3代目からはバンパー付きのフルグロメットタイプになり、為替の
変更で輸入金額が安くなったこともあり、爆発的に売れました。
緑の1本ラインから3本にデザイン変更され、タイランド製に
なり、また1本ラインに戻ったりして、最終的には中国製に。
現在でもメーカーカタログに載っていますが、名称が変わって
「ツアーグラファイト」となっています。
持ちこまれたフレームはピンがほとんど割れや欠けていて
グリップエンドもぐらぐら。
すべて外してきれいにクリーニングして、色落ちしている部分を
直して、グリップエンドを成型し直し、新しいピンを差して
張り替えました。
かなり手間と時間をかけました。
でも元通りきれいになってちょっとうれしい。
これ、ちゃんと作業代請求したらとんでもない金額になるなぁ。
いじるの好きじゃないなら追加料金4千円くらいかかるかも。
だから普通の店ではここまでやらないのでしょう。
道楽含んでいるからできる芸当…(笑)。
商売下手といわれる所以です。