ベストな張りは目標によって決まる
ストリングを張るときは澁谷が必ずカウンセリングします。
プレーヤーに合わせて仕上げるために、どのように方向性を
決めるかを探るためです。
そこで重要なポイントは「過去」「現在」「未来」のどこを
目指すのかを見極めることです。
「過去」とは以前に感じたお気に入りの状態を追い求めること。
昔のあのラケットがよかったとか、あのフィーリングを再現
できないかとか。追い求めることが楽しみだったりします。
旧式フレームのマニアにありがちなリクエストですね。
テニス歴が長く昔のフィーリングを知っている澁谷を始めとした
おっさんストリンガーなら「ああ、あの感じね」と理解も
できますが、キャリアが浅い人には「?」なことでしょう(笑)。
「現在」をテーマにするのはもっとも一般的です。
今のプレーをどのように維持するのか、今の状態の精度を
もっと高めるためにはどうすべきか。
一番使いやすい道具を手に入れるためにあれこれ検討します。
それにはストリングの選択と張り方の工夫だけではなく、
フレームのチューンやカスタム、最終的にはフレームを変える
アドバイスまで含まれるのです。
ジュニアやキャリアが浅いプレーヤーはこれから伸びていきます。
練習していれば翌日には進歩するくらいなら、次回張り替える
際にはすでにプレースタイルが変化していたり、ショットの
質が向上しています。
その「未来」を見越して張ってあげることが大切。
「目標を目指すならこれを使えるようにしてみよう」と先取りで
仕上げてあげるのが導く立場の役目。
「過去」「現在」「未来」のどこを目指すのか。
なんとなく張るのではなく、その目標に合わせた仕上げが
プレーヤーの今後を決めてしまいます。
張替の際にはこのテーマを明確にしておいでください。
もっとあなたに合った張りを提案できます。
いつも楽しく拝読させていただいています。
道具の知識が浅く、直接お話させて
いただくことに緊張してしまうのですが
なるほど、と思いました。
「目標」を話せばいいのですね。
今度お店に伺った時は
緊張せずにすみそうです。
(^^ゞ
これからも、ブログ楽しみにしています。