連載:テニスがうまくなる方法「自分を知ること・利き側」

テニスは体格によって有利不利があまりないスポーツです。
体格が大きく関係するスポーツでは、相撲・柔道などの格闘技系や
バスケットなどボディコンタクトや接近戦が多い競技が挙げられます。
テニスは相手と接近することはないので、それほど影響しません。
もちろん背が高いことはスポーツ選手にとって財産ですが、テニスに
関しては絶対的なアドバンテージとは言えないでしょう。
世界ランキングを見ても身長順になっていないことは明白ですね。
ラケットスポーツはコートの中で行われるため、その中に収まることが
大前提です。遠くに飛ばしたり、スピードを出したりすることが大切な
わけではないのです。200キロサーブも入らなきゃ意味がない。
つまり、腕力やパワーはそれほど重視されません。
テニスプレーヤーがマシントレーニングを頻繁に行ってムキムキに
なっているイメージはないでしょう。
つまり、普通の体格ならあなたがテニスに向いていないということは
ありません。そうです、誰でも向いているのです。
自分の特徴を知って、プレースタイルを確立すればOK。
それでは自分を知るとはどういうことでしょうか。
プレースタイルは今後詳しく触れるとして、自分の身体的な特徴を
確認することから始めるべきだと思います。
人とどこが違うのかを知っていれば、向うべき方向性も見えてきます。
優れているところは伸ばす、劣っているところは改善するかその部分を
カバーする方法を考える。
まずは冷静に自分を見つめなおすことが大切です。
特徴の確認するポイントはさまざまですが、今回は「利き側」について
考えて見ましょう。
●利き腕は右・左?
左利きが有利とされますが、相手が嫌がるからです。
そのアドバンテージは伸ばしたほうがよいですね。とにかく相手が
嫌がることはなにか、を追及してプレースタイルを組み立てるべき。
左利きで素直なテニスをしちゃぁ、かなりもったいない。
右利きが大勢を占めるため左利き用のラケットはありません。
なんと全部が右利き用。
グリップの巻き方が右手にスムースになるように巻いてあります。
●利き足は右・左?
足は腕の数倍の力を出せます。おもに蹴り足としての利きに関して
どちらを使っているかは重要です。体を支えるための利き足によって
フォアが強いかバックが強いかまで影響します。
利き足で体を推進(蹴り出す)させるのか、踏み込んで支えるのかは
絶対知っておいて損はありません。
ちなみに澁谷は右足利き・ボディターン派なので、フォアもバックも
右足を前に出して支えるステップです。ちょっとフォアが独特。
●利き目は右・左?
どちらの目で見ているか。両目で見ているようでも利き目があります。
親指人差し指で輪を作って手を前に出してその中をのぞいて、
片目ずつつむるとどちらかがわかりますよね。おっ、澁谷は右目でした。
利き目がボールを見ているので、ショットを打つ時、利き目がボールに
近くなるように頭を向けましょう。
澁谷はバックハンドが得意ですがそれは右目がボールに近いから。
逆にフォアは苦手でした。とにかく調子の波が激しく安定しません。
それを右足前方踏み込みにして、利き目がボールに近くした結果
かなりよいショットを打てるようになりました。
次回はバランスについて考えてみましょう。