全米16強をみて思うこと

男子のテニス界はやはりスペイン勢が牽引しているのだろうか。
ベスト16のうちスペイン選手は6名。
トップハーフの上半分は全員スペイン人という密集度100%。
必ずベスト4にスペイン人が残るというありさま(たぶんナダル)。
同じようなプレースタイルの南米ラテン国は残っていない不思議。
これは国を挙げての強化策の結果なのだろうか。
ホームであり、かつては最強のテニス王国だったアメリカはたったの
2人しか残っていないのは、強化策が失敗なのか?
いや、世界中の選手が集まるアメリカの有力アカデミーやキャンプで
アメリカ人以外(錦織やシャラポアなど)が育ってきている現状を見る
限り、カリキュラムに問題ありとは思えない。人材不足なのか?
固くランキングを抑えている上位陣にはヨーロッパ勢が多い。
彼らはクレーでもグラスでもハードでも進出してくる。
いわばオールラウンダー。サーブが強力なのも印象的。
去年の楽天ではフランス人が特に多く勝ち残っていた。
金太郎飴的なスペインテニスに比べると、フランステニスは全員
違うスタイルといっても過言ではない。個性を伸ばすお国柄?
現在の動向をみる限り…。
日本選手は、体格に優れるわけでもないスペイン人をお手本に
するのがベターなのではないかと、いまさらながらに痛感する。
アメリカばかりに修行にいくのはどうかと思う。
体格重視のテニススタイルに日本人が適合するとは思えない。
「将来ツアーに出ることを考えるとハードコートでの練習がベスト」と
日本のジュニアアカデミーはハードコート偏重の環境を整えてきた。
それは間違えではない。
しかし、かつて日本には良質なクレーが多くあり、維持するべきだった。
ところが、今ではトーナメントにはまったく無縁の砂入り人工芝コート
ばかりになってしまった。学校のコートがオムニ系になった時点で
選手層がうすくなるのは目に見えている。
世界で誰もやっていないテニススタイルが日本人には必要だ。
いまこそクレーコート復活。
粘り強さとテクニック、緩急と個性を前面に押し出した日本人庭球
(あえてテニスではなく)を復活・新生させるべきではないかと思う。
匠の技を持った庭球職人、九鬼潤と倉光哲を呼べ!
そういえばサッカーもスペインが優勝したよなぁ。