ポリスター ターボ
今回はポリスターの「クラシック」「エナジー」「ターボ」です。
お店に来たお客さんに「ブログでなにがおもしろいですか?」と聞くと
ストリングインプレと答える人が多いです。中でもキルシュバウム
スパイキーシャークの回はかなり興味ひかれた人が多いようで
注文も多くいただきました。
なんたってスピンプレーヤーでもない知人までが使ってみたいと
言い出す始末(笑)。Mさんは愛用のナチュラルがベストですよ。
澁谷としては「変なラケット」が人気と踏んだのですが…!?
マニアはそんなに多くないことを思い知りました(笑)。
<写真 左 クラシック>
POLYSTAR CLASSIC
素材:ポリエステル系
構造:モノフィラメント
色目:非透明ナチュラル
生産:ドイツ製
長さ:12m
太さ:1.20mm 1.25mm 1.30mm
価格:1,800円
<写真 中 エナジー>
POLYSTAR ENERGY
素材:ポリエステル系
構造:モノフィラメント
色目:非透明クリーム
生産:ドイツ製
長さ:12m
太さ:1.20mm(廃番在庫少量)1.25mm 1.30mm
価格:2,400円
<写真 右 ターボ>
POLYSTAR TURBO
素材:ポリエステル系
構造:モノフィラメント
色目:非透明クリーム
生産:ドイツ製
長さ:12m
太さ:1.25mm 1.30mm
価格:2,600円
特徴:1981年にドイツで誕生したポリエステルの草分けブランド。
澁谷がオフィシャルストリンガーとして海外の選手のラケットを張って
いた頃、使用していたプレーヤーがいたので存在は知っていた。
正規代理店がなかったため、日本に入ってきたのはつい最近で、
20年間ほどこのブランドを使えなかったのは損失ともいえる。
ブランドロゴは5本足の星型。
以下はストリンガー澁谷のインプレッションです。
外観:どのモデルもおとなしめのカラーで、見た目にはすごさを
感じさせない。白でもないナチュラルカラーで統一しているところに
凄みを感じるのは澁谷だけか?色で勝負しない、内に秘めた
性能こそがクラフトマンシップのこだわりだ、と訴えかけている。
クラシックは立ち上げ当初からのロングセラーで、当時のまま
残っている。表面が柔らかそうでつるっとして赤いブランドネームの
刻印文字が珍しい。
エナジーはクリーム色のオフホワイトで、光沢が少ない感じ。
表面の仕上げは少々固めな印象で曲げるとしっかり形が残る。
ターボはエナジーのスピン加工したモデル。エナジーに比べると
ややオレンジがかった印象。表面はものすごくエッジがはっきりと
出ていて、触った感じではポリエステル系の中でもっとも指に
ひっかかる。パッケージ写真の右上に描かれている断面図は
オーバーではなく、本当にこれほどギザギザだと実感する。
張感:
ストリングの表面はオイルが塗ってあり、張り終わると手を洗いたく
なるほどのヌルヌル感がある。しかしこのオイルのおかげでクロスを
張る時に摩擦が軽減でき、安定した張り上げができる。ここまでの
油添加はナイロンよりも多く、ましてや他のポリエステルメーカーでは
まったく見当たらない。
オイリーなのでマシンのクランプが滑りやすくなる可能性がある。
事前事後でしっかりとアルコールでクリーニングメンテするべき。
ストリングはマシンの爪でつまんだ時にソフトな印象。しっかりと
締めてつまめるようにして張ろう。引っ張り時のストリング自体の
伸びがクラシックは多少ある。対してエナジー系2種は伸びない。
エナジー系は伸びない分ストリングの長さを多めにとる必要あり。
さらに伸び率が少ないポリエステル系にありがちな、張っている
途中での突然切れが多い傾向がある。初期のデリバリーでは
多発したがすぐに改善されて、今は比較的安全になっているが
注意は必要だ。
打感:クラシックはわりと普通のポリエステル系。打球感はマイルド。
明らかな違いは手ごたえが優しいことで、多少スイートエリアを
はずしても球飛びが落ちずに、それなりにごまかしたショットに
できる。特にサービスのトスが乱れたときにありがたい。
エナジー系は「こんな打球感のポリエステルあったのか!」と
びっくりするほど大きく違う。固く張ると目一杯振り切っていける
安定感とホールド性が前面に出る。しかし打球感は驚くほど
マイルド。ゆるく張ると球持ちの良さが前面に出て、振り遅れても
ボールを引きずりこめる懐の広さを味わえる。ラリーの際のミスの
少なさは特筆すべきで、信頼して愛用できる逸品だ。
ターボは2008年に出たストリングとしては最高作といえる。
スピン性能は驚異で、ポリエステル系ではもっともかかりがよい。
失速するほどかかる(笑)ので、すっぽ抜けが多い人は試して
みるとよいかも。ただし、柔らかいストリングなので、フェイスの
打点部分の出っ張りが削れやすく、しばらく使うと中心がターボから
エナジーと化してしまうのが難点といえる。
相対:クラシックはゴーセン「ポリロン」。リーズナブルな点でも
いい勝負。ゲージの豊富さと打球感が優しいところでやや有利か。
ちょっとでもミスを減らしたい人にはクラシックがおすすめ。
エナジーはバボラ「プロハリケーンツアー」。価格とスピン性能、
ホールド感で同等レベル。ゲージの豊富さで負けるが、色の
くせのなさでは有利だろう。リターンの切れのよさを求める人には
エナジーのほうがおすすめできる。
ターボはキルシュバウム「スパイキーシャーク」。スピン性能では
勝利できるが球の伸びではシャークのほうが多少よい。
高い打点でハードにスピンを打ち込む人には、ターボがアウトの
心配が少ないだろう。
“ポリスター ターボ” に対して2件のコメントがあります。
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快音です.
好調です.
最高です.
次回のストリング選択にとても参考になりました!
ポリ好きなんで、そのほかのインプレも楽しみしています!
レザーグリップも大変気に入りました。
いつもありがとうございます!!