ストリングが切れるワケ

ストリングってどのように切れるかを知っていますか?
<ボールコンタクトで痩せるため>
ボールを打つと表面がすりへってストリングが薄くなっていきます。
どんどん痩せていくと、ボールを受け止めるときに耐えることが
できなくなってブチンと切れることになります。
ストリングの構造でモノフィラメントという芯があるタイプは表面が
削れてもなんとかギリギリまで耐えられます。
マルチフィラメントという細かい繊維だけでできているタイプは
表面のコーティングが剥がれると、毛羽立ってきてほつれるように
なります。そうなると芯がないので耐えられずに切れます。
<縦糸がずれて横糸で溝ができるため>
スピンをかけるようになったテニススタイルでは、溝ができて
切れることが大きな原因になっています。
縦糸でボールをこすりあげるように回転をかけると、真中から
左右にズリズリ動きます。そうすると横糸と接しているところで
溝ができます。その溝が深くなった所はストリングが細い状態に
なります。その部分が耐えられなくなって切れるのです。
ポリエステルは切れにくい、というのは素材がしなやかでない
ために左右にズレにくい=溝ができないためなのです。
もちろんハードに打つ人では多少はズレるために溝もできます。
それ以上にボールコンタクトがハードなために表面も薄くなります。
ハードに打つことはヒットした瞬間の負荷が大きいために
ストリングの受け止める限界を越えやすいので容易に切れて
しまうことになります。
ヒットのパワーが大きくないと、削れても薄くなってもなかなか
切れないということですね。そんな人が切れる可能性があるのは
相手の速いサーブなどをタイミングよく受け止めた時でしょう。
いずれにしても溝ができたり薄くなってきたら張り替えの時期。
チェックの方法をお教えします。ストリング面の真ん中の横糸を
ずらして、縦糸をラケット横から見てください。
どのくらいストリングが痛んでいるかがわかりますよ。