よい張りとはなにかを考察 その3
●毎回おなじ固さで仕上がる
前回と同じにリクエストしたはずが
なんか感触が違っていることありませんか?
他のお店で張っていたお客さんから「なんか
毎回違う気がするんだよね〜」と相談されます。
いや、同じ糸を同じテンションでお願いしたのだから
違っているはずがない。これは私の気のせいだ。
んーでも前と同じように打てないぞ。
いやいや、これは私の調子が悪いからだ‥。
それって本当に同じに仕上がっているのでしょうか?
リクエストしたテンションやストリングが違うと
いうことは普通ないでしょう。
あればクレームいれて張り直してもらうべきですね。
確かにそのセッティングで張ったのでしょうが、
ここで大きな誤解があります。
引っ張る数値のテンションですが、それは仕上がりの
固さを示しているものではありません。
マシンに張力の数値をセットしました。←ホント
でも仕上がった固さがその数値だとは保証していない。
お客さんは仕上がった固さをイメージ←ホント
テンション数がそのイメージを実現すると認識。
張るスタッフが違うと仕上がる固さだって変わるのです。
マシンの手入れの状態でも変わります。
同じ数値で張ったとされても、店が違えば10相当の
仕上がり差があるほどです。
一般では数値は絶対値ではないのです。
「このテンションで張ったよ」
「たぶん前回と同じに仕上がっているはずだよ」
「前回の固さののフィーリングは知らないけどね」
お客さんは単純に同じフィーリングを求めています。
それをテンション数値で示していることになります。
仕上がった固さの測定を行なえばその認識のズレは
解消します。面圧を測定して確認するということです。
前回張った際の面圧はこの数値で、今回も同じ数値。
テンションも面圧も同じ数値が出ていれば同じ固さで
仕上がったと自信を持って提供できます。
面圧測定器を持っているお店は少ないようです。
張人テンションシールには面圧数値を記入する欄が
あるのですが、記入していないケースが多いかな。
当店では写真の機器を使用しています。
いろいろな測定器があるので、面圧の数値はさまざまです。
《 go for it! 澁谷 》