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◆ストリンガー
  テニスジャーナル
  スマッシュ

  スマッシュ

  ストリンガー澁谷のもうひとつの仕事はテニス雑誌に記事を書くことです。
  以下は、テニス雑誌「スマッシュ」2002年4月号に掲載された内容です。

■道具選びは楽しい!
道具選びは楽しい! でも、どれが自分に合うかがわからない。そんなひとのために、テニスメーカーのカタログからベストマッチの道具選びのコツをお教えしましょう。情報満載のフレームとストリングに関して、ラケットを仕上げる専門家、ストリンガーの澁谷が読みこなし方を指南します。

テニスがうまい人でも、道具の選び方は悩みがつきませんね。特にこれから始める人は、なにを基準に選んだらいいのかがわかないことでしょう。そこで今回は「メーカーのカタログ」のギアで共通データとなっている部分の読み方の基本をお教えしましょう。まずは、「エントリープレイヤーならこれがおすすめ」という基準を出しています。そして、自分の好みや、やりたいプレイがわかってきた人へ選択の方法を提案します。さらに、数値が変わってでる効果の理由も解説します。自分に必要な情報を読み出せるように頑張ってくださいね。



■フレーム
・フレーム全長 : 代表的なデータ 27インチ・27.5インチ・28インチ
【最近の標準は27.5インチ(約70cm)。従来の長さから1cmほど長くなっている。それによって使いやすさとパワーアップを実現している。

◆自分のスイングに忠実なショットを打ちたければ短いモデル。コントロール性もよくなるよ。もっとパワーが欲しければ長いモデル。スピンのかかりも増えるぞ。

★長くなるとラケットの先端での遠心力が増す。それによってボールをヒットする際のスピードが増すからだ。反面、身体から近いところでのショットは難しくなる。


・ウエイト : 300g以上・300〜270g・270g以下
現在もっともポピュラーな重さは男性で280g前後、女性が270g前後。従来より30gほど軽くなっているが、ボール飛びが向上しているので軽さによるデメリットは少なくなってきた。

◆しっかりとスイングしてショットを安定させたいなら男性300g、女性280g以上がベター。楽にボールを返球することを目的とするなら男性270g、女性260g以下がおすすめ。

★プロモデルの多くは300g以上。ボールをしっかり飛ばせるなら重い方が打球感がいい。軽量モデルの本来の目的はスイングを速くできること。つまりむやみに軽いモデルを選ばず、自分に合ったウエイトを知ることが上達の早道。


・フェイス面積 : 95平方インチ以下・95〜105平方インチ・105平方インチ以上
フレームフェイス面の大きさはそのままスイートエリアの大きさに比例する。しかし振り抜き感は大きさに反比例する。初心者にはニュートラルな95〜105平方インチあたりがおすすめ。

◆面の安定性と打ちごたえ感は小さいサイズが良好。楽にボールを飛ばしたりスピンをかけたりするなら大きなサイズがグッド。

★フェイスは面積だけではなく、形状も重要。一般的に縦長フレームはスピードボールを打てるフラット&ドライブ系プレーヤー向け。円形に近いフレームはトップスピンプレーヤー向けとなる。


・フレーム厚 : 23mm以下・23〜26mm・26mm以上
フレームの横から見た幅が厚くなるとボール飛びがよくなる。プロが使っているモデルの多くはうすく、自分スイングでスピードボールを打つ。初心者なら23〜26mmあたりでしっかりしたスイングを身につけよう。

◆コントロールや打球感を重視したければうすいモデルが良好。楽にボールを飛ばしたければ厚いモデルがおすすめ。

★フレーム幅が厚くなると、ショットのときにフレームがしなりにくくなる。しならなければボールをはじき返す力がロスなく伝えられる。フレームが硬いほうがボールが飛ぶという理屈である。



・バランスポイント : 315〜325mm・340mm以上
フレームのバランスの中心の位置。グリップエンドからの距離で表示される。320mmが「イーブンバランス」として標準とされる。ウエイトが290g以下の軽いモデルでは先端が重く感じる「トップヘビー」というバランスになる。ウエイトを決める際に参考にするとよい。



■ストリング
・構造 : モノ・マルチ
ストリングの断面図で、中心に太い芯があるものを「モノフィラメント」、芯がなく細い繊維を束ねたものを「マルチフィラメント」とよぶ。まずはシンプルな打球感のモノフィラメントを試してみよう。

◆シャープな打球感とボール飛びが特徴のモノフィラメントは「攻め」たい人向け。ソフトな打球感とコントロール性のマルチフィラメントは「守り」たい人向け。プレイスタイルで選んでみよう。

★最近では、やや太い芯を束ねたり、それほど太くない芯のまわりを細い繊維が取り囲んだり、モノともマルチとも表現しにくいモデルもある。モノの反発性とマルチのホールド性を兼ね備えた究極のモデルを各社が開発している。


・ゲージ : 1.27mm以下・1.27〜1.32mm・1.33mm以上
ストリングの直径。太さによって打球感や耐久性が変わる。同じモデルで違うゲージがある際に比較するとおもしろい。現在の基準は1.30mmで、ボール飛びとコントロール性のバランスに優れる。

◆切れにくさやコントロール性能を重視するなら太いモデルがベター。スピン性能や軽やかなボール飛びを求めるなら細いモデルを選ぼう。

★ナイロンでの極細は1.18mm、極太は1.42mmあたりだ。双方を打ち比べてみるとはっきりと癖がちがうのがよくわかる。極細はものすごく繊細な打球感、極太はアバウトな感じ。それぞれにファンがいるのがおもしろい。


・材質 : ポリエステル系・ナイロン・ナチュラル
ストリングを作るための素材。ポリエステルやナイロンは合成繊維。ナチュラルは牛腸の繊維を束ねたもの。もっとも種類が豊富でシンプルな打球感のナイロンを基準としてみよう。

◆切れにくさと抑えめなボール飛びのポリエステル系はハードヒッター向き。多くのトッププロが使用し始めている。打球感のよさと高い次元のバランスを誇るナチュラル。こちらも打球感を大切にするプロに愛用されている。

★しなやかなナイロンはボールを楽に飛ばす性能を出しやすい。一般プレーヤーにはナイロンがもっとも相性がいい。しかしフレームが硬く高反発モデルが増えた結果、振動吸収性の高いストリングや、切れにくい素材のストリングが必要になってきた。フレームの進化にストリングが応えることによりテニスは成り立っているわけだ。



■最後に
今回解説したことをふまえて「カタログ」を読みこなしてみましょう。そして、お気に入りのモデルを買いにいくわけですが、お店に用意していない場合もあるでしょう。そうしたらなるべく近い性能のものを店員さんとさがさなければなりません。そのときこそ、ここで解説したポイントが役立ちます。なんでそれが欲しいかをちゃんと理由をつけて相談しましょう。自分に合ったものを説明するということは、あなたのプレーを分析することです。本当の道具選びはこの瞬間から始まるのです。